• 医療関係者の方へ

病院長挨拶

  • 病院長 細田 泰雄

  • ICTによって、医療・介護の信頼のネットワークを強化する
    喫緊の紹介率逆紹介率アップと急性期病院における地域包括ケアへの思い

     現在、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達する2025年に向け、郡市医師会や自治体が中心となって地域包括ケアシステムの確立を目指し、ICTの活用に期待が集まっています。医療連携におけるICTの活用は不幸にも、行政の補助金に頼り、採算性を度外視してきたという経緯があります。その中で、予約返書システムから発展した地域医療連携システム「カルナコネクト」は、予約後の検査、診療、返書(診療情報提供書等)という実収益に結び付く仕組みが基本であり、十分採算性が担保されているので、長期の持続的な成果と採算性を確保できます。

     平成26年度診療報酬改定では特定機能病院、地域医療支援病院、一般病床500床以上の病院は、紹介率・逆紹介率の定義と基準が変更され、二重に厳しさを増しました。当院は平成16年の8年前から、各科の外来診療や、放射線機器、超音波、内視鏡などの検査を、インターネット環境下で24時間365日いつでも簡単に予約でき、診断や検査の結果は、早ければ午後に、遅くとも翌日までに診療情報提供書、及び結果報告書とDICOM画像等を閲覧できるシステムを開発し活用してきました。当院は地域医療支援病院に対する改定後の基準においても、紹介率78%・逆紹介率125%を保っています。

     さらに、当院は2013年10月に和光市と協定を結びましたが、これは、C@RNA Connectを院内のシステムにとどまらず、介護・福祉の分野にも応用することで地域包括ケアシステムのICT化を推進したいという思いがあったからです。実際に和光市や地域包括支援センター、居宅介護支援事業者とも協定を結び、ケアプラン、フェースシート、介護用診療情報提供書(書式12)、退院時サマリーや看護サマリー、そして主治医意見書などの共有化を実現しています。本システムは、患者さんとそのご家族を中心として、健康・医療・介護・福祉に関係した施設全てを、ICTを介して信頼のネットワークで結び、それを拡大する役割を担い、理想の地域包括ケアの確立に向けて一歩一歩前進しています。

     今後も、地域包括ケアのICT化と理想的な地域包括ケアシステムとは何か、そして、その中で多職種連携が果たす役割について、地域の皆さんと一緒に考え、手作りで築きあげていこうと思っております。

Title:
The Development of Medical Partnering ICT-network from Medical Diagnosis and Treatment to Government and Nursing Care Facilities

The core philosophy and driving force of NHO Saitama hospital is carrying our pride, “To Protect Community Health, Lives, Hearts which feel relief”. Our Regional Medical Partnering service, an online reservation system, supports a wide variety of partnering with clinics in an open Internet environment. This hospital has built and is operating a system enabling easy and reliable reservations on the Internet 24 hours a day for almost all kinds of radiological Imaging, out-patient treatments of specialist physicians and so on. The regional network will also be used beyond the scope of hospital-clinic and hospital-hospital partnering, by using it to work seamlessly with government and nursing care facilities on matters of health, prevention and caregiving. We continue to strengthen this network of close communication by combining it with our ICT-based integrated community care system.

C@RNAについて

当該システムは、独立行政法人国立病院機構 埼玉病院と富士フィルム株式会社が共同研究を行い、平成17年に開発したシステムです。地域の先生方が各種画像診断や超音波検査、専門医による外来診療をインターネットで24時間いつでも予約できるシステムです。セキュリティー体制については、富士フィルム(株)のデータセンターの管理の基に、ユーザーID、パスワードにより個人情報は完全に保護されています。毎月新規加入施設があり、高い評価を得ているところです。当該システムの主なサービスと利用することによるメリットは下記のとおりです。

「カルナコレクト」導入により、予約が簡単、スピーディーに!

検査内容の選択、
患者情報などの入力だけでOK

【主なメリット】

〔患者さん〕

  1. 1
    インターネットを利用して事前に患者の基本情報を入取してカルテを作成いた しますので、受付での待ち時間や検査待ちの時間が少なくなります。
  2. 2
    空き時間がひとめで確認できるので患者さんの都合のいい時間に予約ができます。
  3. 3
    検査当日に外来受診も可能で通院回数が1回で済むので煩わしさが半減します。

〔登録医〕

  1. 1
    365日24時間、電話不用でいつでも簡単に予約ができます。
  2. 2
    診察しながらその場で患者さんのご都合と予約状況を確認しながら予約ができます。
  3. 3
    患者さんの検査完了がすぐに確認できます。

地域医療連携サービスとは

埼玉病院 地域医療連携サービスとは、オープンなインターネット環境により、
診療所との多彩な連携を支援するオンライン予約システムのことで、24時間簡単かつ確実に予約できます。

独立行政法人国立病院機構 埼玉病院では、厚生労働省の政策である“病院と診療所の機能分担(医療連携)”に積極的に取り組んでいます。その一環として、当院では、地域医療に携わるかかりつけの先生が大掛かりな検査や高度な医療が必要と判断された場合に、 各種の画像診断、生理機能検査や管理栄養士による栄養相談、運動処方及び各診療科の専門医による外来診療を、インターネットで24時間いつでも予約できるシステムを構築し活用しております。

バーチャルホスピタル

地域との医療連携ネットワークを利用することで、どこからでも病院と同等の診療が実現し、
さらに限られた医療資源の効率的な共同利用を可能にします。

  • 時間をかけずに
    予約できるシステムです

    • ・365日24時間、電話不要でいつでも簡単に予約ができます。
    • ・患者さんのご都合と予約の空き状況を確認しながら予約できます。
    • ・患者さんの予約状況がすぐに確認できます。
  • 患者さんにも大きなメリット

    • ・インターネット活用により事前にカルテを作成、また予約制ですので待ち時間が少なくすみます。
    • ・空き時間がひとめで確認できるので患者さんの都合のいい時間で予約ができます。
  • セキュリティは万全です

    • ・データセンターの管理により万全のセキュリティ体制です。
    • ・クライアント証明書とユーザID、パスワードにより個人情報は完全に保護されます。

患者さんの動き

外来診療予約

埼玉病院各診療科の外来診療予約が可能です。各担当医の顔写真、専門分野及び外来担当日を閲覧し、さらに カレンダー画面で予約申込みができます。
また、各診療科の情報をお知らせするテロップ(文字情報)機能を有しリアルタイムでお届けします。
緊急時における検査・診療は、お電話でも受け付けております。

【対象診療科】

総合診療科、消化器内科、呼吸器内科、内科、血液・膠原病内科、循環器内科、脳神経内科、小児科、婦人科、整形外科、外科、耳鼻咽喉科、皮膚科、乳腺外科、泌尿器科、眼科、形成外科、呼吸器外科、心臓血管外科、放射線科、検査科、歯科

放射線科

MDCT検査(マルチスライスCT)
  • 【部位】
    頭部/頚部/胸部/心臓/腹部/骨盤/大動脈/関節など。

    • ・造影検査を希望される場合はクレアチニン値を入力してください。
    • ・造影検査の必要性を当院の放射線科医に一任することができます。
    • ・心臓CTは冠動脈を描出し、狭心症のスクリーニングができます。
    • 緊急CTについては電話で予約を受け付けます。
MRI検査(土・日曜も予約可能)
  • 【部位】
    頭部(脳・頭部MRA・頚部など)/脊髄・脊椎(頚髄・胸髄・腰髄など)/腹部(肝臓・胆のう胆管・膵臓・腎臓など)/骨盤(泌尿器・婦人科疾患など)/四肢(骨・関節・腫瘍など)/脈管系(頚動脈・胸部大動脈・腹部大動脈・下肢動脈・下肢静脈など)/その他の腫瘤など造影検査の必要性を当院の放射線科医に一任することができます。

    【注意事項】以下のような場合はMRI検査を行うことができません。

    • ・心臓ペースメーカー・人工内耳・脳動脈瘤クリップ(チタン製クリップ以外)などを装着されている方。その他、体内に金属(弾丸や金属片など)が入っている方。
    • ・妊娠初期(15週未満)、閉所恐怖症などの方。
アイソトープ検査
  • 骨シンチグラムによる骨疾患の診断です。

    【適応】
    転移性骨腫瘍(原発:肺癌、乳癌、前立腺癌、胃癌、膀胱癌、他)/原発性骨腫瘍(骨肉種、骨髄腫、他)/その他の骨疾患(骨折、関節炎、骨髄炎、他)/脳血流/心筋/肺機能/その他SPECT検査

  • ガンマカメラ

骨密度測定(DEXA)
    • ・着衣のままベットに横になるだけで痛みもなく簡単に測定できます。
    • ・骨に鬆が入り、腰痛や骨折の原因となる骨粗鬆症は高齢の方、特に女性の方に多い病気です最近ではカルシウム不足などで若い方にも増えています。
    • ・初期にはなんの症状もなく、病気が進んで腰などが痛くなる前に早めの検査で発見することが大切です。
  • 骨密度測定装置

放射線科専門医
  • 先生方にわかりやすく迅速なレポート提出を心掛けています。

  • キー画像付きレポート

がん診療

地域がん診療拠点病院として乳房撮影、放射線治療、内視鏡検査にも力を入れています。

乳房撮影(乳線外来)
  • 乳房撮影は、触診でわからない”がん”や”微細石灰化”を映し出すことができ、乳がんの早期発見に有効です。
    乳房を圧迫しますので多少痛みを伴います。当院では女性のマンモグラフィ認定技師が撮影を行います。
    ※外来診療(乳腺外来)予約後に行う検査です。

  • 乳房撮影装置

前立腺がん密封小線源治療(泌尿器科)
  • 前立腺がん密封小線源治療は、早期前立腺がんに対する放射線治療のひとつです。ヨウ素125シード線源を密封した小さなカプセル状の線源を前立腺に直接挿入して、前立腺内部から正確に放射線を照射することで治療を行う方法です。これはアメリカではすでに20年ほど前から早期前立腺がんに対して手術と同程度に行われている標準的治療法のひとつです。

    【特徴】
    従来の外部照射法に比べ、前立腺への照射線量を高くすることで治療効果を上げながらも、直腸や膀胱など周囲臓器への線量を低く保ち副作用を抑えることができます。また、手術と比べ、入院期間は、短期間(4日間程度)で済み、身体に対する影響も少ないうえに治療効果はほぼ同等です。
    ※外来診療(泌尿器科)予約後に行う治療です。

  • 小線源の挿入方法

    前立腺内に挿入された
    線源のX線写真

放射線治療(放射線科)
  • 【根治治療】
    咽頭がん、喉頭がん、前立腺がん、肺がん、乳がん、子宮頸部がん、悪性リンパ腫、食道がん、脳腫瘍など

    【定位的放射線照射】

    • ・病変を中心にリニアックを回転させながら放射線を照射します。
      これを多方向から施工し、病変部のみに放射線を集中させる照射方法です。
    • ・脳動静脈奇形、髄膜腫や聴神経腫瘍などの良性腫瘍だけでなく、転移性脳腫瘍、
      原発性脳腫瘍に対して適用されています。(原則的に径3cm以内が適応です。)

    【緩和治療】
    転移性骨腫瘍・転移性脳腫瘍など
    ※外来診療(放射線科)予約後に行う治療です。
    放射線医薬品 塩化ストロンチウム(89-Sr)による緩和治療

  • リニアック治療装置

    線量分布図

内視鏡室

上部消化管内視鏡検査
  • 検査に精通した専門医が苦痛なく確実な検査を実施し、肉眼所見は当日、生検所見及び最終所見は後日郵送にてご報告します。

    下部消化管内視鏡検査
    (消化器内科・外科)

    検査に精通した専門医が苦痛なく確実な検査を実施します。
    ※外来診療(消化器内科・外科)予約後に行う検査です。

  • 内視鏡

メタボリック診療

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を対象に、生活指導を行います。オーダーメイドの対策メニューを作り、生活習慣病を予防します。

心肺運動負荷試験
  • サイクルエルゴメーターによる運動負荷時の呼気二酸化炭素を持続的に分析することにより、無理のないオーダーメイドの運動処方を作成します。科学的に効率よく脂肪を燃焼することがポイントで、安全に減量効果を発揮します。

    【対象疾病】
    肥満・脂質異常症、高血圧、糖尿病、呼吸器疾患、心臓疾患

  • 心肺運動負荷試験

内臓脂肪計測と肥満度測定
    • ・肥満度(BMI)=体重÷身長×身長(m)
    • ・立位・呼気終臍周囲計(腹囲)
    • ・臍の位置で輪切りにしたCTスキャンによる診断法。CTスキャン法による診断基準とは、臍の位置で輪切りにした画像から「内臓脂肪面積(V)」対「皮下脂肪面積(S)」つまり(V)/(S)比が0.4以上で内臓脂肪面積(V)が男女とも100m2以上の肥満を内臓脂肪型肥満と言います。
      肥満は万病の元。高血圧・糖尿病・脂質異常症などを引き起こし、心筋梗塞や脳卒中の根本原因です。隠れ肥満をチェックしましょう。
栄養相談
  • 患者さんの個々の食・生活習慣を尊重した食事療法の実践と生活習慣病の改善をサポートし、希望や検査結果により継続して相談を行います。
    【対象疾病】
    糖尿病・脂質異常症・肝臓病・痛風・腎臓病・心臓病・高血圧症・膵臓病・妊娠高血圧症候群・高度肥満(BMI:35以上)・鉄欠乏症貧血・消化管潰瘍・潰瘍性大腸炎・クローン病など

臨床検査科

※カルナにてご予約いただけます。ご利用ください。
超音波検査

頸動脈エコー

脳血流動態や全身血管の動脈硬化をある程度推定できる。

【対象疾病】
TIA(一過性脳虚血発作)、脳血管障害、めまい、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心筋梗塞、心房細動、眼虚血性症候群など

【検査】
動脈硬化性病変の観察(血管径・血管内・中膜厚(IMT)計測・プラーク性状・狭搾や閉塞病変)、血流速度の計測(検査時間15~30分)

腹部エコー

【部位】
肝臓・門脈、胆道・胆嚢、膵臓、脾臓、消化管、腎臓、副腎、後腹膜、腹部大動脈、泌尿器、生殖器(膀胱、前立腺、子宮、卵巣)など(検査時間15~30分)

心エコー

心臓の壁運動・壁厚、弁の可動性や性状など超音波より得られた画像から病態を調べる検査です。(検査時間は20~30分です。)

【対象疾病】
左室肥大、心筋梗塞、大動脈弁狭窄、僧帽弁閉鎖不全など

ABI検査

ベッドの上にあおむけになっていただき、両上腕、両足首の四肢に血圧測定用のカフを巻き検査を行います。
同時に心電図、心音図(心音センサを胸元に付け)検査も実施します。

【対象疾病】
閉塞性動脈硬化症(ASO)、糖尿病、脂質異常症など

ホルター心電図

携帯用心電計を取り付けて24時間心電図を記録します。夜間や朝方に症状の出やすい方に有用な検査です。
機器装着中は入浴やシャワーはできません。
翌日機器の取り外しに来院してもらいます。

末梢神経伝導速度検査(NCV)

末梢の運動神経および感覚(知覚)神経の評価が可能

【対象疾病】
指先のしびれや痛み、脱力の症状、感覚障害、糖尿病などの末梢神経障害、多発性硬化症など

【検査】
上下肢の末梢神経に皮膚上から電気刺激を与えて、神経の伝導速度を計測します。(検査時間20~30分)

針筋電図検査

筋力の低下の有無及びその原因を調べる検査です。

【対象疾病】
重症筋無力症、多発性筋炎、進行性筋ジストロフィ、筋緊張性ジストロフィなど

【検査】
筋肉に針を刺して筋肉の電位を記録します。

呼吸機能検査(VC+FVC)

肺の機能的な異常を知る検査です。
肺活量(VC)と努力性肺活量(FVC)の測定から肺活量(%VC)や一秒率(FEV1.0 %)を算出することで、換気機能障害の有無とパターン及び程度を判別します。

【対象疾病】
喘息、肺気腫、間質性肺炎など

【検査】
マウスピースを加えて、吸ったり吐いたりしてもらいます。

※下記の検査はカルナでの予約はできません。
下肢動脈エコー(カルナでは予約できません)

下肢動脈の血流動態の把握が可能

【対象疾病】
四肢痛、安静時疼痛、間欠性跛行など下肢閉塞性動脈硬化症疑い、糖尿病

【検査】
鼠径部から下腿の動脈(大腿動脈・漆窩動脈・前脛骨動脈・後脛骨動脈・腓骨動脈・足背動脈)の血流動態を観察します。(検査時間30分~45分)

下肢静脈エコー(カルナでは予約できません)

下肢静脈の血管状態や血栓の有無を把握

【対象疾病】
下肢腫脹や浮腫、静脈瘤、深部静脈血栓症(DVT)、蜂窩織炎

【検査】
下腿深部静脈、筋肉内静脈の血栓の有無血管径、静脈弁機能など下肢静脈の状態を観察します(検査時間30~60分)

脳波検査(カルナでは予約できません)

脳の活動電位を頭皮上から記録して、てんかんなど脳疾患の診断をする検査です。検査時間は50分程度です。

  • 診察の予約・変更

    1. 初診   8:30〜12:30
      再診 13:30〜16:30
    2. 電話で初診予約・予約変更ができます。

      048-462-1201

    1. 外来受付 月曜日~金曜日
    2. 休診日 土曜・日曜・祝日・年末年始
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