診療科・部門紹介
循環器内科
概要
心臓病と脳卒中による死亡は日本人の死因の第2・4位 1)を占め、その総数は第1位のガンとほぼ同数です。しかし、心臓病と脳卒中をあわせた循環器系の疾患の患者数はガンよりはるかに多く、約4倍となっています。
当院の循環器内科は、心臓・大血管に関するすべての疾患を取り扱います。2009年の主な疾患の入院症例数は急性心筋梗塞118例、狭心症259例、心不全126例でした。
循環器内科病棟は心臓血管外科と混合で56床(うちCCU8床)を有しています。心臓カテーテル検査装置2台、64列マルチディテクターCTによる冠動脈CT、心エコー装置、トレッドミル運動負荷心電図、ホルター心電図、心臓核医学検査、MRI、血管内超音波装置など大型検査装置を完備、大動脈バルーンポンプ、経皮的心肺補助装置など治療に必要な高度医療装置もそろっています。毎年これらの装置を駆使して、心臓カテーテル検査700~800件、PCI(経皮的冠動脈カテーテルインターベンション=急性心筋梗塞や狭心症の治療。バルーンで狭くなった冠動脈を拡張したり、ステントという金網で血管を内側からしっかり拡張します)250~300件、心エコー検査350~400件、トレッドミル運動負荷試験700~800件、ホルター心電図検査1000~1500件、ペースメーカー植え込み術40~50件を行い、埼玉県朝霞地区の心臓病診療の中心施設となっています。心臓病の特徴は救急患者として発症することです。当院では2005年11月から朝霞地区で初めてとなる特定集中治療室CCUを開設し、循環器科医師が365日24時間常駐体制にして救急患者さんに対応しています。特に急性心筋梗塞に対しては、最善の治療とされるPCIを24時間いつでも行える体制をとっています。心臓血管外科との連携も良好で、冠動脈バイパス術、人工弁置換術、大動脈瘤の手術などを協力して行っています。植込型除細動器、心臓再同期療法など高度先進治療は慶應義塾大学と連携して行っています。
出典:1)平成30年我が国の人口動態 厚生労働省政策統括官(統計・情報政策担当)
スタッフ紹介
職名 | 氏名 | 学位 | 専門医・認定医等 | 専門分野 |
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循環器内科 部長 |
松村 圭祐 |
医学 博士 |
日本内科学会総合内科専門医・指導医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会専門医 日本救急医学会 ICLS ディレクター JMECCインストラクター 臨床研修指導医講習会受講済 |
虚血性心疾患 末梢血管治療 カテーテルインターベンション |
循環器内科 部長 |
小野 智彦 |
医学 博士 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 日本救急医学会 ICLS ディレクター JMECCインストラクター 臨床研修指導医講習会受講済 |
循環器内科全般 |
循環器内科 医長 |
鶴見 昌史 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 日本集中治療学会専門医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
田中 宏明 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
佐藤 篤志 |
医学 博士 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 JMECCインストラクター 臨床研修指導医講習会受講済 |
循環器内科全般 |
循環器内科 医師 |
丹羽 直哉 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
栗原 和人 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 救急科専門医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
井合 渉 |
日本内科学会認定内科医 日本循環器学会循環器専門医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
磯田 徹 |
日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
循環器内科全般 | |
循環器内科 医師 |
谷本 陽子 | 循環器内科全般 | ||
循環器内科 医師 |
間瀬 太朗 | 循環器内科全般 | ||
循環器内科 医師 |
玉置 博之 | 循環器内科全般 | ||
循環器内科 医師 |
佐久間 一也 | 循環器内科全般 |
外来初診担当医表
完全予約制 ・・・
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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松村(圭) | 丹羽 | 田中(宏) | 小野(智) | ― |
栗原(和) | 佐藤 | 鶴見 | 井合 | ― |
磯田 | ― | ― | ― | ― |
※ 当院はすべての診療科が予約制の診療となっております。(初診紹介予約制)
※ 当院での診察順は予約の患者さんが優先となっております。予約をしていない場合は、待ち時間でご迷惑をお掛けしますがご了承ください。
※ 来院をされた日に予約をしていない場合は、受診できない場合があります。
また、受診できる場合でもお待ち願う時間が長くなることが予想されますので、あらかじめご了承ください。
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診療疾患 arrow_forward_ios
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1
心臓病なら(その疑いでも)いつでも受け付けます
心臓病の特徴は急に発症(あるいは急に悪化)することと早期に適切な治療が必要なことです。しかしご自分でそれが心臓病かどうか判断できる方はまれです。受診をためらううちに手遅れになることもないとはいえません。迷っていないで遠慮なく受診してください。当院にかかりつけの患者さんであろうとなかろうと、診療時間内はもちろん、診療時間外・当直時間でも必ず対応いたします。
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2
狭心症(いわゆる冠動脈硬化症)について
狭心症は、心臓を養っている動脈(=冠動脈)が動脈硬化により狭くなり、労作時に胸が苦しくなる病気です。危険因子(糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙など)の是正をしつつ、必要に応じて心臓カテーテル検査を行い、薬物療法、PCI、手術(冠動脈バイパス術)の3つの中から最善の治療法を選択します。当科では薬物療法はもちろん、PCIに力を入れていますが、重症の冠動脈硬化症でPCIより手術が適している場合は冠動脈バイパス術を心臓外科と連携して行い、良好な成績を修めています。
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3
心筋梗塞について
急性心筋梗塞は20~30分以上続く強い胸痛が特徴です。これは心臓を養っている冠動脈の閉塞が原因ですので、そのまま我慢していると心臓の一部が腐ってしまいます。できるだけ早く集中治療室を有する心臓専門医のいる病院へ入院し、閉塞した冠動脈の血流を再開させる再灌流療法(PCI)を受けることが命を落とさないために大切です。当院では、最善の治療とされるPCIを24時間いつでも行える体制をとっています。
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4
心不全について
心不全は、心臓の動きが弱りポンプとして十分な働きができなくなった状態をいいます。したがって、どうして心臓の動きが弱ったのか、原因の解明が大切です。当院では、非侵襲的検査(心エコー、トレッドミル、心臓核医学検査など体の負担の少ない検査)、必要があれば心臓カテーテル検査を行い原因を追求し、最善の治療をするようにしています。拡張型心筋症をはじめとする心筋収縮力の低下した心不全には、積極的に最善の治療法であるβ遮断薬療法を導入しています。
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5
不整脈について
不整脈は、脈が規則正しくうたないことをいい、「時々脈がとぶ」といった軽いものから死に直結する「心停止」までその程度はいろいろです。基本的には突然死の可能性のあるもの、症状の強いものが治療の対象となりますが、原因となる心臓病の検索も重要です。そのために心エコー・トレッドミル運動負荷試験・ホルター心電図に力を入れています。徐脈性不整脈(脈がゆっくりになる)で適応があれば永久ペースメーカー植え込みを行います。頻脈性不整脈(脈が速くなる)は薬物療法が基本ですが、最近はカテーテル心筋焼灼術や植込型除細動器に代表される非薬物療法が広く行われるようになりました。2001年5月から当院でもカテーテル心筋焼灼術(熱により心筋の一部を焼いて不整脈を根治する治療法)を開始しました。植込型除細動器(致死的不整脈を感知して心臓に電気ショックを与える装置)植え込みは、慶應義塾大学病院と連携して行っています。
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6
64列マルチディテクターCTを用いた冠動脈CT検査について
冠動脈疾患の最終診断は心臓カテーテル検査ですが、当院では64列マルチディテクターCTを用い冠動脈の検査を施行しています。心臓カテーテル検査は、腕や大腿の血管からカテーテルを挿入して冠動脈の狭窄を調べる検査ですが動脈の中にカテーテルを挿入する検査ですのでリスクもあり入院が必要です。一方、冠動脈CTは、カテーテルを挿入する必要もなく外来にて、静脈から造影剤を注入することにより約15分で検査を終了することができ、上に示すようなきれいな画像を得ることができます。 -
7
心臓カテーテル検査・PCI(冠動脈形成術)について
心臓カテーテル検査では右手首の血管から心臓の血管まで直径2ミリ前後の管(カテーテル)を通して、造影剤で冠動脈の狭窄を調べたり、左心室の動きを調べます。また、細いバルーンを冠動脈内に持っていき、動脈硬化により狭くなった部位でバルーンをふくらませて血管を太くするのがPCIです(バルーンはしぼませて体外に抜きます)。最近はバルーンで拡張した後、再狭窄を予防する目的で薬物を塗布したステント(薬物溶出性ステント)を使用する治療(ステント植込術)が多く行われ、その方がバルーン単独より長期的な成績もよいことがわかってきました。
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8
心臓電気生理学的検査・カテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)について
心臓電気生理学的検査とは、電極カテーテルという細い管を脚のつけ根や首の血管から心臓の中に入れ、心臓のいろいろな場所の心電図を記録し、あるいは心臓を電気的に刺激して、心臓のどの部分に電気の流れの異常があるのか、また不整脈は心臓のどこからどのように発生しどのように維持され、どのようにして止まるのか、という情報を得る検査です。 カテーテル心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)とは、心臓電気生理学的検査で調べた不整脈の電気の流れる経路を、特殊なカテーテルを使って熱で焼き切って不整脈を根治する治療法です。不整脈治療の中心である薬物療法では必ずしも効果が確実でないこと、副作用、長期にわたり服用が必要なこと、等の問題点がありましたが、カテーテルアブレーションに成功すれば、多くの場合薬の服用から解放されるので、副作用と長期服用から解放され、病院通いの必要がなくなるメリットがあります。当院でも慶應義塾大学病院から不整脈を専門とする医師を招聘し必要に応じてこの治療を行っています。
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