• 診療科・部門紹介

皮膚科

概要

皮膚科は文字通り、皮膚に生じる病気を扱う専門科です。 湿疹、アトピ―性皮膚炎、白癬(水虫)や感染症など皮膚から発生する症状だけでなく、全身の病気のひとつの症状として皮膚に変化が現れることがあり、全身の病気の診断や治療に皮膚科が協力することもあります。皮膚は内臓の鏡である、とよく言われています。

埼玉病院皮膚科は慶應義塾大学医学部皮膚科学教室、および埼玉医科大学総合医療センター皮膚科の連携施設です。埼玉県南西部の中核病院として患者さんのお力になれるよう努力していきたいと考えております。

患者さんへのお願い

診療の受け入れは皮膚の病気全般において可能ですが、病院の特性上、かかり付けの医療機関で治療の難しい患者さん、手術や入院による治療が必要で紹介状をお持ちの患者さんの診療が対象となります。また、患者さんがなるべく万全の体制で診療を受けられるよう、かかりつけの先生と情報交換をしながら協力して治療に取り組んで参りたいと思いますのでどうぞご理解の上、受診していただくようお願いいたします。
埼玉病院皮膚科は完全紹介制、完全予約制としております。紹介状を持って受診される患者さん、ご予約の患者さんが増えてきているため、紹介状、予約のない患者さんにおきましてはお引き受けが出来ない状況となっております。地域連携を円滑に行うためにも、受診ご希望の場合はまず、かかりつけの医療機関からの紹介状を作成していただくようお願いいたします。厚生労働省の施策に従った方針ですのでどうぞご了承ください。

新着情報

2023年4月より本格的に美容皮膚科としての診療を行うことにいたしました。特設ページを作成しましたのでどうぞごらんください。

治療を行う疾患

・ 皮膚科一般(湿疹・皮膚炎群、感染症)

・ 良性の皮膚腫瘍、悪性皮膚腫瘍(皮膚がん)、軟部腫瘍
悪性黒色腫(メラノーマ)のセンチネルリンパ節生検、化学療法も含む。
皮膚・皮下腫瘍の診断にはダーモスコピーや皮膚エコー検査を活用します。
粉瘤を数mm~2cmの小切開から切除する「くり抜き法」、
大型の脂肪腫を2~3cmの小切開から切除する「スクイージング手術」といった低侵襲手術を扱います。

 ※ 詳細ページには実際の写真が表示されますのでご注意ください。

・ 分節型・限局型尋常性白斑(いわゆる白なまず)に対するミニグラフト手術

・ 爪の疾患(巻き爪、陥入爪、爪下・爪周囲の腫瘍)  ワイヤー、クリップによる治療も行います(自費診療)

・ しみ・あざ・いぼに対するレーザー治療
Qスイッチルビーレーザー、フラクショナルCO2(炭酸ガス)レーザー、色素(ダイ)レーザー

・ 乳児血管腫に対するレーザー、内服薬による治療

・ 乾癬の生物学的製剤による治療

・ アトピ―性皮膚炎の生物学的製剤による治療

・ 帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛

・ 腋窩多汗症に対するボトックス注射

・ 美容皮膚科(自費診療)

診断内容によっては、院内の他の診療科への依頼、もしくは共同での治療を行います。

乾癬・アトピー外来について

乾癬(かんせん)、アトピー性皮膚炎は長く治療が必要となる皮膚の病気の一つですが、近年新しい治療法が開発されてきており良い治療効果を得られることも多くなってきました。埼玉病院では地域で乾癬・アトピー性皮膚炎にお悩みの患者さんを対象に病状や治療方針のご相談のできる乾癬・アトピー外来を行っております。
乾癬・アトピー外来は平日月曜日~金曜日の午後、完全予約制です。また受診には医療機関からの紹介状が必要です。まずはかかりつけの先生とご相談いただいた上で、乾癬・アトピー外来の予約をお取りいただくようお願いいたします。

血管腫(赤いあざ)の治療について

2018年より当院では血管性病変の治療に厚生労働省の認可を受けた色素レーザー治療機器(VbeamII)を導入しました。治療の対象となるのは単純性血管腫、乳児血管腫(いちご状血管腫)、毛細血管拡張症などの「赤いできもの・あざ」です。また、乳児血管腫に対するヘマンジオルシロップ(プロプラノロール)内服治療も当院小児科と共同で開始しました。乳児の患者さんには本人のご負担を考え、なるべく早めの治療方針決定をおすすめしております。お子さまの赤いあざに気付かれた場合には、そのまま様子を見るのではなく、紹介状をお持ちのうえご相談ください。

美容皮膚科外来について(自由診療)

従来より当院では複数のレーザー治療機器、自費診療を取り扱っておりましたがこのたび、本格的に美容皮膚科外来として地域の皆さまにご利用いただけるよう診療内容をご紹介することにいたしました。美容皮膚科外来は平日午後の完全予約制です。また初回は平日午前の通常外来での診察となり、こちらも紹介状と予約が必要です。

オンライン診療

埼玉病院皮膚科ではオンライン診療を行っております。子供の血管腫をはじめとした当院が専門として行っている治療で近隣にそれを取り扱っている医療機関がない遠方の患者さんに限り、対面でご相談の上完全予約制で行っております。(忙しい、お薬だけ欲しい、平日に通院できないなどの理由ではお受けできません。)

初診からのオンライン診療は以下の医療機関において、紹介元の先生が必要と判断した場合にお引き受けしております。
町野皮膚科open_in_new (埼玉県坂戸市にっさい花みず木3-15-13)

診療実績
2022年度 2021年度 2020年度 2019年度
入院患者数 285件 259件 209件 297件
平均在院日数 6.6日 4.9日 5.9日 3.7日
外来患者延べ数 13,669人 12,089人 9,341人 10,709人
他院からの
紹介件数
1,200件 1,159件 952件 1,143件
他科からの
診療コンサルト
981件 939件 874件 1,004件
手術件数
(生検含む)
789件 644件 462件 633件
うち悪性腫瘍 59件 64件 73件 56件
血管腫に対する
色素レーザー治療
692件 640件 417件 376件
2018年度 2017年度 2016年度
入院患者数 242件 148件 115件
平均在院日数 4.2日 6.4日 4.9日
外来患者延べ数 10,201人 9,351人 8,239人
他院からの
紹介件数
1,019件 802件 584件
他科からの
診療コンサルト
1,060件 982件 735件
手術件数
(生検含む)
520件 491件 386件
うち悪性腫瘍 51件 29件 31件
血管腫に対する
色素レーザー治療
232件
関連リンク

埼玉県皮膚科医会open_in_new
埼玉県皮膚科医会は地域の診療・学術活動の促進に取り組んでいます
日本臨床皮膚科医会open_in_new

スタッフ紹介

職名 氏名 学位 専門医・認定医等 専門分野
皮膚科部長 中捨 克輝 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
診療情報管理士
埼玉県皮膚科医会 常任理事
日本皮膚外科学会 評議員
皮膚外科
皮膚悪性腫瘍
美容皮膚科
レーザー治療
皮膚エコー検査
医師 中嶋 悠里 皮膚科一般
医師 早川 道太郎 皮膚科一般
医師
(非常勤)
清水 智子 医学
博士
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
日本医師会認定産業医
爪疾患
科学技術振興機構主催 中捨医師講演動画

「研究100連発」 in Science Agora 2015 セッション4「外科医100連発」[4]中捨 克輝
(講演日:2015年11月15日・・・稲城市立病院在籍時)

外来初診担当医表

完全予約制 ・・・

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
非常勤医師(午後) 中嶋(悠) 中捨 中嶋(悠) 中捨
清水(智) 早川(道) 早川(道) 清水(智)
受付時間8:30〜11:00(平日 月~金曜日)

※ 当院はすべての診療科が予約制の診療となっております。(初診紹介予約制)
※ 当院での診察順は予約の患者さんが優先となっております。予約をしていない場合は、待ち時間でご迷惑をお掛けしますがご了承ください。
※ 来院をされた日に予約をしていない場合は、受診できない場合があります。
  また、受診できる場合でもお待ち願う時間が長くなることが予想されますので、あらかじめご了承ください。

  • 粉瘤のくり抜き法 arrow_forward_ios

  • 粉瘤のくり抜き法(へそ抜き法)について

    粉瘤(ふんりゅう)は一般に「脂肪のかたまり」といった表現をされるできものですが、実際には脂肪ではなく皮膚で出来た袋状のできものです。粉瘤は内部に角化物(垢)がたまっていくことで大きくなり、炎症を起こして腫れたりします。そのため、がんではない良性の腫瘍ですが大きくなったり、腫れないうちに手術が勧められます。手術は通常、できものを取り出せるよう同じ大きさの切開から摘出するため、手術後はできものの直径とほぼ同じ長さの傷が残ることになります。

    「くり抜き法」は、できものの摘出に必要な必要最小限の切開から粉瘤を切除する低侵襲手術です。粉瘤とつながっている中央部分の皮膚を3mm~2cmの切開することで手術できるため、傷が従来の方法より小さく出来ることと、縫合や抜糸が必要ないことが多いのが利点です。くり抜き法特有のリスクは通常の手術法とほぼ変わりませんが、炎症があるケースでは通常の方法と同じく、少し再発率が高くなります。
    すべてのケースでくり抜き法が施行できるわけではないので、小さい傷での手術をご希望の方は診察の際にご確認ください。

    • 症例1 
      2cmの切開から「くり抜き法」で切除した6cmの粉瘤

    • 症例2 
      3mmの切開から「くり抜き法」で切除した15mmの粉瘤

    ※施術の効果は症状により個人差があります。

  • 脂肪腫のスクイージング arrow_forward_ios

    • 脂肪腫(しぼうしゅ)は「脂肪のかたまり」といった表現をされるできもので、大きくならないうちは経過観察(様子を見ること)でもよいものですが、大きくなってくる場合や痛みなどの症状がある場合は手術が勧められます。手術は通常、できものを取り出せるよう同じ大きさの切開から摘出するため、手術後はできものの直径とほぼ同じ長さの傷が残ることになります。

      「スクイージング手術」は、脂肪腫の剥離・摘出用の器具が入る必要最小限の切開から粉瘤を切除する低侵襲手術です。腫瘍の大きさにもよりますが、1cm~3cm以下の切開で切除することが可能です。スクイージング手術特有のリスクは通常の手術法とほぼ変わりませんが、非常に大型のケースでは通常の方法より少し再発率が高くなるため、事前にMRI検査で内部の状態を確認することや、病理検査で切除した検体ががんでないか確認しておくことが重要です。 ただし周囲との癒着が強い場合など、すべてのケースでスクイージング手術が施行できるわけではないので、小さい傷での手術をご希望の方は診察の際にご確認ください。

    • 症例:1.5cmの傷から「スクイージング」で
      切除した6cmの脂肪腫

      ※施術の効果は症状により個人差があります。

  • 血管腫について arrow_forward_ios

  • 乳児血管腫(いちご状血管腫)の診断、治療について

    乳児血管腫は、従来いちご状血管腫と呼ばれていたもので、生後まもなくから出現し、生後半年ごろまで増大したあと数年かけて血管成分が消退していく「赤いあざ」の一種です。日本での発生率は1.7%と報告されております 1) 。治療は色素(ダイ)レーザーの照射および、2016年より本邦でも使用できるようになったヘマンジオルシロップ(プロプラノロール)内服が主となります。
    レーザー、内服薬の治療法が確立するまでは、いちご状血管腫は「そのうち消えるので様子を見てよい」と言われてきましたが、実際にはいったん血管腫が膨らんでしまうと、引き伸ばされた皮膚が「シワシワした傷あと」として残ってしまい、そこから治療を始めても傷あとが残ってしまいます。当院では膨らむまで様子を見るのではなく、膨らむ可能性がある患者さんには生後1~3ヶ月の早期からでも治療を始めることをお勧めしております。
    また、治療をせずに経過を見た場合、いちご状血管腫の赤みがなくなるまでには2~5年かかるといわれておりますが、積極的に治療を行った症例では通院が必要な期間が短くなるとされております。当院でもレーザー、内服薬、もしくは両方の治療を行った場合では、半年~1年で終了するケースが大半を占めています。

    症例1-1 
    乳児血管腫(いちご状血管腫)
    生後1ヶ月 受診前、出現直後
    この時点で治療を始めるのが望ましいです。

    症例1-2 
    生後3ヶ月 初診時
    このように大きく盛り上がってからでは治療を
    しても瘢(あと)が残ってしまいます。

    症例2-1 
    乳児血管腫(いちご状血管腫)
    生後3ヶ月 初診時

    症例2-2 
    生後7ヶ月 レーザー1回施行

    症例2-3 
    生後9ヶ月 レーザー2回施行
    盛り上がる前に治療が始められれば
    瘢(あと)が残りにくくなります。

    写真でお示ししたように、いちご状血管腫は盛り上がって来る前に治療が始められれば、傷跡を残すことも少なくなります。レーザー治療の主なリスクはまれに傷あとが残ることがあること、もともと不整脈、血圧の薬であるヘマンジオルシロップ内服では血圧・心拍数低下、低血糖などの副作用が見られることがあるため、治療の初回は入院での治療開始をお勧めしております。 当院では、近隣の産婦人科、小児科、皮膚科の先生方にも情報提供を行い「乳児血管腫(いちご状血管腫)が発見された場合は、なるべく様子を見る前に治療拠点である当院で早めに一度相談していただく」ことをお勧めしております。来院された患者さんとご家族には今後の見通しと、その時点でお勧めできる治療の選択枝をご説明して、ご本人、ご家族が納得のいく方針を決めていただいております。受診時には紹介状と予約が必要ですので、血管腫を発見された際にはおかかりの先生に紹介状を作っていただき、受診していただくようお願いいたします。

    ※施術の効果は症状により個人差がありますので、治療期間、回数などについては担当医にお尋ねください。

    <出典>

    1. 平成26‐28年度厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)
    「難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究」
    班:血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017, 第2版, 2017年3月

  • 美容皮膚科 arrow_forward_ios

  • 埼玉病院皮膚科では、お肌をきれいにしたい、と美容的な治療を望まれる患者さんのご要望にもお応えできるよう診療に取り組んでおります。このたび、複数のレーザー治療機器を揃えたことにより、本格的に美容皮膚科外来として地域の皆様にご利用いただけるよう、診療内容をご紹介することにいたしました。
    重症、難治性の皮膚疾患の診療に積極的に取り組んでいる埼玉病院皮膚科ですが、急性期病院としての責務に加え、地域の患者さんの肌をキレイにしたい、というミッションも同時に達成していきたいと考えております。当院は完全紹介制ですので、当院と連携のあるかかりつけの先生とご相談の上、受診をご検討ください。かかりつけの先生と協力し、普段の治療はかかりつけで、高度な治療は当院で、といったよりスムーズな診療が美容皮膚科においても可能です。どうぞご利用ください。
    美容皮膚科外来は平日午後の完全予約制です。また初回は平日午前の通常外来での診察となり、こちらも紹介状と予約が必要です。

    施術についてのお願い

    時間的に当日の施術が難しい場合は後日予約での施術となる場合があります。紫外線の強い夏季など、初診時期によっては患者さんの日常生活においてアフターケアが困難である場合と判断し開始時期の延期や、夏でも出来るスキンケアのご提案から始める場合があります。 また、無断でのキャンセルをされた方、所定の予約枠での来院が難しい方にはその後の治療をお断りすることもございますのでご注意ください。

    お悩みから見た治療法のご紹介
    治療機器のご紹介
    お悩みから見た治療法のご紹介

    しみ、肝斑(かんぱん)
    日焼けや加齢と共に徐々に増えてくるしみや肝斑は、ご本人も毎日目にしてしまうことになりとても気になるものです。
    原因は皮膚に余計なメラニンが産生され沈着してしまうことですので、当院では余計なメラニンの産生を抑えたり、沈着したメラニンを除去する治療法をご提供しております。

    ・ 日焼け止めの徹底
    しみの最大の原因は光老化と言われる紫外線を浴び続けていることです。当院では適切なサンスクリーンの使用を徹底し、光老化の進行を抑えることがしみの治療、予防療法で大事であると考えています。サンスクリーンの適切な使用の指導や、製品のご紹介を行います。

    ・ ビタミンC、トラネキサム酸内服
    メラニンの産生を抑えることにより今あるしみを薄くしたり、全体のくすみや新たなしみの出現を抑えることができます。

    ・ ハイドロキノン
    メラニンの産生を抑えることで皮膚の色素を薄くする効果があります。スポットで使えばしみの軽減に、顔全体に使えば顔全体の色調の向上(トーンアップ)の効果が期待できます。当院ではジェルタイプ、スティックタイプ、石けんタイプの3種をご用意しております。また、ハイドロキノン自体は皮膚からの吸収率が低いため、角質を薄く、軟化させるピーリング石けんとの併用でより高い効果が得られます。

    ・ ピーリング石けん
    ピーリング、とは皮を剥く、という意味で石けんに含まれる成分が表面の角質を溶かしたり、薄くしたり、柔らかくしたりする効果を発揮する結果、くすみが目立たなくなる、美白成分の浸透が良くなるといった効果が期待できます。日常生活で誰もが使う洗顔石けんを替えるだけ、という手間がかからず続けやすい美容法です。

    ・ トレチノイン
    皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)を促進することで、きれいな皮膚に再構築させる治療です。使用中、肌荒れや赤みを生じるのが薬の作用としてありますがスポットで使ったり、お顔全体に使ったり、ハイドロキノンと組み合わせるなど上手にコントロールすることでしみ、くすみ、レーザー治療後の色素沈着などの改善が期待できます。

    ・ Qスイッチルビーレーザー
    美白剤などの保存的な治療で十分な効果が期待しにくい濃い目のしみについては、Qスイッチルビーレーザーなどのレーザー治療をお勧めしております。逆に言えば、薄いしみにはレーザーは治療効果が出しにくいため、先にご紹介したような治療法の活用が大事であると言えます。しみに対するレーザー治療では痂皮(かさぶた)が生じることがあるため、施術後のアフターケアが大事です。 ※メイクを控え、アフターケアが必要な期間をダウンタイムと呼びます。

    美肌治療(しわ、たるみ、赤らみ、毛穴)
    日焼けや加齢に伴って気になってくるこれらの症状は、肌の再生力を利用した方法で治療が行います。若い頃の肌そのものに戻すことは難しいですが、肌が持つ本来の力できれいな肌を取り戻すことは可能です。

    ・ ピーリング石けん
    シミ、くすみの治療にも用いるピーリング石けんですが、角質を溶解したり、きれいな肌へのターンオーバー(作り替え)を促進する作用を利用します。カウンセリングを行い、患者さんそれぞれの症状や肌質にあった石けんを4種類の中から選んだり、複数の石けんを組み合わせてお使いいただけます。
    美肌治療においては肌の肌理(きめ)がきれいになったり、くすみが薄くなったり、毛穴が引き締まる、小じわが目立たなくなる、美白成分の浸透が良くなるといった効果が期待できます。またニキビの患者さんにおいては毛穴に詰まった皮脂、角栓を減少させる効果がありますので保険でのニキビ治療に加えてより良い効果を得たい場合にご利用いただき、良い結果が得られています。

    ・ トレチノイン
    皮膚の入れ替わり(ターンオーバー)を促進することで、きれいな皮膚に再構築させる治療です。使用中、肌荒れや赤みを生じるのが薬の副作用としてありますが上手にコントロールすることでシワ、たるみ、毛穴の開きなどの改善が期待できます。

    ・ レーザーフェイシャル(Vbeam2)
    赤い病変に吸収されるロングパルス色素レーザー(Vbeam2)を用いて顔の赤らみだけでなく、肌の引き締めや毛穴の開きを改善する治療法です。ダウンタイムが殆どなく、定期的なお手入れにも最適で、効果も実感しやすい人気の治療法です。

    ・ フラクショナルCO2レーザー(CO2RE)
    皮膚に多数の細く深い穴を開ける治療です。開けた穴が修復する過程で引き締まるため、肌の小じわやたるみが改善し、毛穴の開きも目立たなくなる治療法です。非常に効果が高い反面ダウンタイムもあり、回復するまでの間塗り薬を塗ったり、テープを張ったりする必要があります。また程度によっては同じ治療を繰り返す必要があります。

    ・ ボトックスビスタ
    眉間、おでこ、目尻の表情しわ、頬や顎の笑いじわなど表情の変化によって生じるしわを改善する治療法です。表情筋の動きを止めることによって折り目としてできるシワを改善する効果があります。険しい表情を和らげることによって相手に与える印象を穏やかにする効果も期待できます。効果は個人差がありますが、3〜6ヶ月程度持続します。注射の直後から洗顔やメイクも可能でお手軽に受けられて効果もはっきり出やすい治療法です。

    いぼ
    一般的に液体窒素治療が行われていることが多いですが、複数回の治療が必要であったり、色素沈着が付きやすいのが欠点です。当院では最新のスキャナ付きCO2レーザー(炭酸ガスレーザー:CO2RE)を用いて1回の処置で色素沈着の少ない治療を行っております。状態により保険診療による手術になる場合と自費診療になる場合がありますので担当医にご確認下さい。

    ニキビあと
    ニキビあとの治療の際に最も問題になるのが、本来のニキビ予防の治療がきちんと行われているかというところです。ニキビの治療は保険診療で受けられます。まずは本来のニキビ治療を行うことで徐々にニキビあとはきれいになってきます。ニキビ治療がきちんと行われているにも関わらずニキビあとが気になる場合、ニキビ年齢は過ぎたけどニキビあとが気になる場合には、ピーリング石鹸による肌のきめの改善や、フラクショナルCO2レーザー(CO2RE)による瘢痕治療を行っています。ケミカルピーリングは基本的には行っておりません。

    あざ
    あざにはいろいろな種類(青、赤、茶色)などがありますが、基本的には当院では保険診療による治療が可能です。ただし保険診療には治療間隔、回数などの制限があることがあります。

    巻き爪
    巻き爪は厳密には美容ではありませんが、保険診療ではテーピングやコットンパック、ガター法などの保存的な処置が主となるため、巻き爪矯正などの根本的治療は自費診療になります。当院ではワイヤー法、巻き爪マイスター、クリップによる治療に加え、爪軟化剤であるリネイルゲル併用による治療を行っております。VHO式の巻き爪矯正については提携するクリニックへご紹介いたします。

    治療機器のご紹介
    • QスイッチルビーレーザーMODEL IB101
      主にメラニンからなる色素性病変を治療するレーザーです。
      色としては「青いあざ」「茶色いあざ」を対象としております。
      治療の流れはまず、皮膚科医の専門的な目で診察を行い、診断と治療が可能であるかの評価を行います。この際に保険診療の対象となるあざの診断になった場合は保険での治療をご提案します。美容の分野ではしみの治療に用いています。
      Qスイッチとはナノ秒という非常に短い時間に強いエネルギーを持つレーザーをシミに照射する原理で、炎症後色素沈着の原因となる、周囲の組織へのダメージを抑えて効果的に狙ったシミのみを治療する方法です。費用については個数と面積のバランスを考慮して算定しますので、治療前に担当医にお尋ねください。目安となる金額は料金表に記載しております。

    • ロングパルスダイレーザー Vbeam2
      主に赤い病変を治療するレーザーです。
      保険診療では血管腫の治療に用いていますが、美容の分野ではレーザーフェイシャルという美肌を求める治療に用いています。
      対象となる症状は赤ら顔、毛穴の開き、小じわ、肌の肌理(キメ)やたるみ、張りの改善など肌の全般的な若返りとなります。
      気になる症状に合わせてスポット、部分、全顔での治療を承ります。

    • フラクショナルCO2レーザー CO2RE
      イボや腫瘍の切除に用いられるCO2(炭酸ガス)レーザーですが、当院には精密な照射を可能とするスキャナ付きCO2レーザー(CO2RE)を導入しております。
      通常のイボなどの治療でも機械の側で計算された条件で照射することができるため高い治療効果を得ることができます。
      フラクショナルCO2レーザーは、1cm四方に数十箇所という微細な穴を精密に開けることにより、肌の再生能力を利用して治療前より肌の状態を引き締めたり、ニキビあとのような凸凹を改善する効果が期待できます。

    美容皮膚科 料金表

    しみ治療

    ・ ハイドロキノン
    1本5g 2500円

    ・ ピーリング石けん
    赤(13%)100g 2620円
    青(3%)100g 2620円
    黄色(レチノール)100g 1980円
    黒(ハイドロキノン)100g 2200円

    ・ トレチノイン
    0.3%5g 4500円

    ・ Qスイッチルビーレーザー
    1cm四方あたり10000円(面積、個数により増減)

    美肌治療

    ・ レーザーフェイシャル
    頬片側 7500円
    両側  15000円
    全顔  20000円 面積により増減

    ・ フラクショナルCO2レーザー
    片頬 10000円を目安に面積により増減 2cm四方あたり10000円

    ・ ボトックスビスタによるしわ治療
    眉間(20単位)約35000円を目安 使用量により増減

    巻き爪治療

    ・ 初回処置(マイスター、ワイヤー共通)10000円
    1指追加ごと 5000円

    ・ 2回目以降 1指5000円

    ・ マチワイヤー
    1本使用するごとに4000円

    ・ リネイルゲル
    1本使用するごとに4000円

  • 診察の予約・変更

    1. 初診   8:30〜12:30
      再診 13:30〜16:30
    2. 電話で初診予約・予約変更ができます。

      048-462-1201

    1. 外来受付 月曜日~金曜日
    2. 休診日 土曜・日曜・祝日・年末年始
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